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いまだ「おまかせ患者」が多い歯科治療。しかし、治療の選択肢が多いだけに、納得できる治療を受けるには、知識をもち、医師に説明を受け、「自分で選ぶ」ことが大切です。

保険治療と自費治療が混在し、わかりにくく感じる歯科治療。しかし、結論からいえば、小さなむし歯を削ってつめ物をする治療も、大きく削ってかぶせ物(冠)をする場合も、また歯を1本抜いて部分入れ歯にする、あるいはブリッジにする場合も、たいていの治療は保険でできます。

ただ、これは保険で決められた治療材料を使用した場合の話。つめ物に金合金など精度の高い加工がしやすい材料を使ったり、見ばえがよく、変質・変色のないセラミック製の冠をかぶせれば自費の治療になり、費用もそれだけかかります。

まずは、保険の治療、自費の治療の違いを知り、それぞれのメリットと費用をよく聞いて治療法を選ぶ、これが歯科治療を受ける際の基本中の基本です。

 

「もちろん保険か自費かの選択も大事ですが、自費でお金がかかったからいい治療、とは限りません。大事なのは、技術のたしかな歯科医師にかかること。つまり歯科医選びです」と話すのは、歯科医の細田透先生。ただ、技術の判断はむずかしいので、きちんと説明をしてくれるか、歯みがきなど予防面に力を入れているか、などを目安にするといいとか。

「むし歯は、歯のみがき方、あるいは食生活に原因があるもの。治療しても、これを正さないと”またむし歯になる→治療する”をくり返し、最終的には歯を失うことになる。ですから予防面の指導が大切です。また、いい歯科医というのは、自費治療、保険治療に関係なくきちんとした治療をするものです」(細田先生)

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1:納得できる説明をしてくれる
どんなに忙しくても、患者の質問には必ず答えてくれることが最低条件。
2:予防法をていねいに指導してくれる
ブラッシング法のほか、歯間ブラシ、デンタルフロスの使い方を教えてくれたり、間をおいてみがき残しのチェックと再指導をしてくれる。
3:治療終了後にX線写真を撮り、確認させてくれる
とくに神経を抜いた場合は、抜いたあとの奥まで充填物がきちんと満たされているのがていねいな治療。それをX線写真で確認させてくれる。
4:歯周病の治療前に、くわしい検査をしてくれる
歯周病の検査のとき、歯と歯茎の溝(歯周ポケット)の深さを、1本ずつ測るなど、きちんと調べてくれる。
保険治療か自費治療かの選択肢は、下のように意外と早い段階から生じます。抜歯したときには、ブリッジにするか部分入れ歯にするか、さらにどんな材質にするか……など、むし歯が進行するほど選択肢がふえてきます。
ごく小さなむし歯のとき
むし歯の部分を削り、その穴にレジンをつめ込む治療ですむ。保険で治療できる。
むし歯が進んでくると選択肢が生じる
象牙質までむし歯がすすんだようなときは、大きく削って型をとり、その型をもとにつくった金属の鋳造物(インレー)をはめ込む(奥歯の場合)。インレーの材質によって保険か自費かがわかれる。
保険のインレー
金銀パラジウム合金
自費のインレー
金合金、白金加金など
自費の金属製インレーは、費用は高くなるが、型どりに精度の高い材料を使用したり、精密な加工のしやすい金属を使用するため、穴にぴったり合いやすいなどのメリットがある。
 
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