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ブリッジが保険でつくれるかどうかは、材質に何を選ぶかだけでなく、ブリッジの形(支台歯をどれにするかなど)も問われ、ルールは複雑。その基本を紹介します。
■永久歯の配列
欠損歯が多い場合でも、大部分はブリッジで対応できますが、健康保険でブリッジをつくるには制約があります。一つは、どの歯が欠損しているかによって支台歯にする歯数がきめられていること。簡単な例では、6番の歯が欠損の場合は隣の5番と7番の2本を支台歯としてブリッジがつくれますが、3番の欠損の場合は、保険のルール上、1番が健康な歯でも1番、2番、4番の3本を削り、支台歯にしなければなりません。患者が「健康な歯は削りたくないので支台歯にする歯は2番と3番だけにしたい」と希望し、強度的に維持可能と診断されれば、保険適用外(自費)のブリッジ製作となります。

材質によっても保険か自費かが分かれます。保険の前歯のブリッジは、支台歯に被せる冠と欠損歯の代わりとなるダミー(ポンティック)を金属で一体化させてつくり、表面を「硬質レジン」(歯科用プラスチック)で前装したもの。保険で白くできるのは原則として3番までです。硬質レジンは後述のポーセレンに比べ、軟らかくて摩耗しやすく、変色しやすいのが欠点です。自費の前歯の場合は、金属の表面にポーセレン(陶材)を焼きつけた「メタルボンド」のブリッジが一般的。硬質レジンに比べ、審美的、強度的に優れます。

奥歯は保険、自費とも一般に金属が用いられますが、使用する金属や、精度によって保険か自費かが分かれます。また、奥歯に白いものを入れると自費になります。
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上あご3〜7番のブリッジ(自費)。欠損は4番と6番で、3、5、7番が支台歯。3〜5番はメタルボンド、6、7番は白金加金。6番はポーセレンを焼きつけている。およそ55万円くらい。
横からみたところ
下あご5〜7番、金銀パラジウム合金製のブリッジ(保険)。欠損は6番で、5番と7番が支台歯。6番(ダミー)の白い部分はレジン。費用はおよそ2万5000円くらい。
ブリッジは、人工歯(ダミー)を両側の支台歯で支えるのが基本だが、連続する2本の支台歯で端のダミーを支える「延長ブリッジ」もある。ダミーの隣の支台歯に大きな負担がかかり、根が割れたりしやすいので、保険では特殊ケース(7番の奥歯が欠損したときなど)だけに認められる。
通常のブリッジ
延長ブリッジ
親しらず(8番)があり、支台歯にできると診断されれば、6番と8番を支台歯にしてブリッジをつくる。
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