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歯を喪失したとき、そこに人工歯を補うものには、「ブリッジ」「部分入れ歯」「インプラント」の3つがあります。今回は、「インプラント」について紹介します。
インプラント治療にはさまざまな方式(システム)がありますが、ここでは基本的なしくみを紹介します。

まず歯のない部分を切開して歯槽骨を露出させ、そこに専用の器具で孔を開け、人工歯根(インプラント体)を埋入し(埋め込むこと)、歯肉を縫合します。その3〜6カ月後(システムにより違う)、インプラント体が骨と結合したのを確認したあと、人工歯を装着します。人工歯根の材料にもいろいろありますが、骨細胞と結合する性質をもつチタンが一般的に用いられています。

インプラント治療は、人工歯を直接インプラント体に固定するため、取り外し式の部分入れ歯のような違和感がなく、天然歯に近い使用感が得られます。また、ブリッジと違い、隣の健全歯を削らず欠損部位を人工歯で補えるのもメリットです。入れ歯に安定感を与える目的でインプラント体を埋入する場合もあります。

インプラント体を入れた部分は細菌に感染しやすく、さらに自覚症状のないまま、骨まで感染が進行する場合があるので、治療後はよりていねいな口腔内清掃と、歯科医師の定期的なチェックが非常に大切です。また、埋入部位の骨の状態などによっては、施術が不可能なケースもあります。

この治療は、歯科医師の高い技術が必要とされ、保険外治療のため治療費も高額です(人工歯を含め、1本あたり25〜50万円くらい)。それだけに歯科医師選びも重要ですが、技術の善し悪しはわかりづらいものです。細田先生は、インプラントのよい面だけでなく、リスクも詳しく説明してくれ、治療後の管理指導をしてくれることが目安の一つ、と話しています。
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ポーセレンの人工歯
下あごの4番のインプラント体に、アバットメントを立てたところ。
 
アバットメントにポーセレン冠の人工歯を装着(矢印)。
 
ネジで装着するタイプ
人工歯を、ネジでアバットメントに装着する方式もある。
1:歯茎を切開したあと、専用の器具を使って、インプラント体を埋入しているところ。
 
2:インプラント体を埋入後、歯茎を縫合する。
 
3:キャップをして、感染防止に努めながら、3〜6カ月間、骨がインプラント体と結合するのを待つ。
 
4:骨がインプラント体と結合したら、支台(アバットメント)を立て、最終的に人工歯を装着する。
 
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